走る 魂の社労士 ユキチの 快 速 登 山 ウルトラ・スーパークロスカントリー2007 北アルプス 新穂高温泉〜双六〜三俣〜水晶〜赤牛〜読売新道〜黒部ダム・扇沢
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新穂高温泉 | ===> (36:42) |
36:42 わさび平小屋 |
===> (1:40:09) |
2:16:51 鏡平小屋 |
===> (39:54) |
2:51:45 弓折分岐 |
===> (41:55) |
3:38:40 双六小屋 |
===> (1:44:01) |
5:22:41 三俣山荘 |
===> (1:08:42) |
6:31:23 岩苔乗越 |
===> (30:30) |
7:01:53 水晶小屋 |
===> (39:00) |
7:40:53 水晶岳 |
===> (38:59) |
8:16:52 温泉沢の頭 |
===> (1:10:06) |
9:26:58 赤牛岳 |
===> (2:47:30) |
12:41:28 (標準コースタイムの59%) 奥黒部ヒュッテ |
昭文社:山と高原地図 標準コースタイム 20:35:00
夜行バス(毎日アルペン号)に乗り、6:45分新穂高温泉バスターミナルに到着。予定より15分早い。本日の行程は強烈に長いので1分でも早いほうが助かる。天候は抜群そうだ!簡単にストレッチを行い、気合をいれて6:55出発! |
頭上の澄んだ空の下に笠ケ岳(2898M)が見える。どうやら天候は快晴。まずは林道へと入ってゆく。 |
新穂高から蒲田川を渡り、左俣谷の林道を行く。思ってたより傾斜がきつい。時間短縮のため、ここは絶対に歩けない。前回の尾瀬と同じ感じだ。出だしでいきなり苦しいが、歯を食いしばって走る。 |
やがて足がバカになり快調に飛ばす。わさび平小屋到着。標準コースタイム1:15のところ0:36で到達!ナイスタイム。いい入りである。 |
この小屋は数年前から山岳写真家小池潜氏のご子息が取り仕切っているらしい。うまそ〜なフルーツが冷た〜い水につけてあった。汗を吹き出したバカリで思わず手を出したくなるが、水をのんでガマン・ガマン。 |
わさび平小屋より先は美しいブナの森の中をゆく。マイナスイオン満載の林道の中、身体もエンジンがかかり快調に飛ばしてゆく。 |
林道も終わり、いよいよ小池新道へ入ってゆく。正面右奥の山が弓折岳(2588M)。あそこに向かって登ってゆくのだ!懐の原にはシシウドが咲き乱れるシシウドが原がある。行くぞ〜! |
登山道に入り、涸れ沢の急登をこなすと秩父平に出る。ここには大きな雪渓があり、冷たい清流が流れ出ている。もちろん飲める。 |
ここがシシウドが原。夏には一面のシシウドで埋まる。ここからは直登せず右にまわりこんでゆく。新穂高温泉から標高で早くも約1000Mを稼いだ。 |
鏡平への最後の登り。このような涸れ沢の石の中を登ってゆく。整備されており浮石はなく、快調に飛ばせる。もう少しだ! |
鏡平山荘到着。新穂高からの標準コースタイム5:15のところ2:16で到達。我ながら凄いタイムを出したもんだ。早くも3時間短縮!ヤッタ!まわりの登山者の皆さんに「なんじゃそりゃ〜・・・」と驚愕された。 |
山荘は鏡平の池塘が点在する中に建っており、池塘に映る槍・穂高連峰の眺めは素晴らしい。これが有名な「鏡池」。池のサイドにテラスが設けられ登山者が憩う。まさに北アルプスならではの別世界! |
鏡池の前で槍をバックに撮ってもらった。う〜む・・・本当に美しい・・・。槍穂の夕映えを楽しむためここに泊まる人が多いのもうなずける。 |
弓折岳への登りより、鏡平と槍・穂高連峰は望む。 |
山荘よりガンガン登り高度を上げる。右にトラバースしながら登ればいよいよ稜線に出る! |
遂に稜線の分岐に到達!ここが標高2592Mなので、新穂高より高度1512Mを稼いだことになる。時間にして2:56:45である。弓折岳は写真奥スグだがピークハントせず双六を目指す。 |
双六への稜線より雲湧く穂高連峰 (望遠撮影) |
同じく稜線より西鎌尾根をバックに。去年は上高地より槍を越え、あの尾根を走って双六へ入ったのだ。 |
雪渓の中を走る。遂に双六岳と鷲羽岳の頭が見えてきた! |
快調に飛ばすと双六小屋が見えてきた。正面の鷲羽岳の左奥にチラット黒ずんだ水晶岳が見える。 |
双六池に到着。小屋とキャンプサイトはスグそこ。ここは双六岳と樅沢岳の広ろ〜い鞍部で、周りにはお花畑が広がっている。牧歌的なのんびりした場所である。 |
双六小屋到着。新穂高より3:38:40で到達!いいぞ〜!GOODペースである。バックは双六岳(2860M)。この山小屋は西鎌尾根縦走の拠点となる山小屋で、ご主人は山岳写真家として知られる小池潜氏だ。 |
双六小屋で小休止後、三俣を目指す。鷲羽岳をバックにハイ松の中を登ってゆく。今回の秘密兵器は「帽子」。日除け布付きのサハラキャップってやつだ。ユキチは大の帽子嫌いだが、高山の紫外線は大敵。状況により着用することにした。 |
三俣山荘へは、双六岳に登り稜線を行くコースと、双六・三俣蓮華岳の裾を巻いてゆくコースがあるが、時間がないので巻きコースで行く。この巻き道はカール地形になっていて、随所に雪渓、お花畑は広がるアルプスならではのコースである。気持ちよく走る。 |
が・・・、大きなカールをいくつか越えてゆくので結構UP・DOWNが激しく厳しい。カールの底へ駆け下ってゆく。 |
コースの途中から北鎌尾根を望む |
雲湧く槍ケ岳 (望遠撮影) |
三俣蓮華岳カールの底に到達。雪渓からの清流が小川となって流れ出る。冷た〜い水で顔を思いっきり洗った。ふ〜、いい気持ち・・・。これから山頂直下まで登り返しだ! |
三俣蓮華岳山頂直下の広大なカールには大きな雪渓が残っていた。ふと・・・、登山者の叫ぶ大声が響いてきた。どこからだ・・・。あっ!あそこだ!あの稜線の細長い雪渓の上・・・。 |
細長い雪渓の上の稜線をゆく登山者一行が、下の巻き道を行く一行に向かい叫んでいる。あんなに離れてるのに良く聞こえるもんだ。思わず望遠で撮ってしまった。意味あるかしらん・・・。 |
三俣蓮華岳直下を通過し三俣山荘近し!正面奥の山が今回最初に登頂を目指す水晶岳。いよいよ近づいてきたゾ!右から鷲羽岳(2924M)、ワリモ岳(2888M)、水晶岳(2986M)である。 |
三俣山荘への下り。鷲羽岳のピラミダルな山容が際立つ。、2年ぶりである。あの時ここで名古屋のT山さんこと「どらんくと〜ちゃん」に出合ったのである。あの飲ませていただいたマッカランが忘れられない。と〜ちゃんは今年は涸沢をベースに前穂や北穂でロッククライミングをやるという。うらやまし〜。と〜ちゃんのHPも是非御覧あれ。お気に入りリンクから入場してちょ〜。 |
鷲羽岳は黒部川の源頭の山としても知られている。今回は登頂せずその源頭の谷へ降りてゆく。写真正面の谷である。そして向かい黒部源頭の沢を登りかえし最短ルートで水晶を目指す。 |
谷の底から下ってきた三俣蓮華岳を振り返る。う〜、随分下りたもんだ・・・。ここを下る水もすべて黒部川へ注いでゆくわけだ。 |
北アルプスでは一番好きな山、黒部五郎岳(2840M)も正面に見えた。この位置からは五郎の特徴的なカールとカール壁が最高にカッコヨク見える。なんともいい山である。 |
ここには黒部川水源地標の石碑がある。まさにここは黒部源頭の地なのだ。つまりここは日本有数の多雪地帯。特に融雪期の水量は想像を絶し、この下の黒部の谷は猛り狂い、その狭隘で急峻な峡谷にすべての水が集まり、荒々しい奔流となり黒部の谷を深く穿つのである。 |
水源地を出発。源頭部の最上部、岩苔乗越へ登り返す。その先に水晶岳がある。気合だ〜! |
岩苔乗越到着!目の前に水晶岳。いよいよ近づいてきた。 |
おおっ!あの白く輝く山はなんだ?野口五郎岳(2924M)である。花崗岩で生成されているので真っ白に輝いて見える。ワリモ岳分岐付近で思わず望遠で撮影。 |
水晶小屋直下で縦走路を振り返る。左からどこから見ても(ピラミダルな)鷲羽、ワリモ、双六、三俣蓮華。 |
水晶小屋到着。今年の1月か2月、ヘリが小屋の前に離陸直後墜落して一躍有名になった。 後ろに伸びる稜線は裏銀座縦走路。野口五郎岳へと続いてゆく。ここから奥黒部ヒュッテまでまったく水場が無いので水を補給(1ルットル200円)する。 |
黒部湖が見える!(望遠撮影) |
水晶小屋より黒部湖方面を望む。 |
さあっ、水晶岳までひとっ走り!この稜線は走れる!快速登山にはうってつけ。 |
やった!水晶岳(2986M)到達!新穂高より7:40:58。双六よりタイムが伸びていない。ここから最終目的地まではまだ長大で標準コースタイムは7:40もある。これを4:20分でこなさないと夜に突入する。この先はホトンド無人の山域であり、エスケープルートも無ければ水場も無い。行くか行かぬべきか・・・。 |
水晶岳山頂より赤牛岳(2864M)を望む。山頂より赤牛岳を見て心は決まった。やってやる!今回の1番のターゲットはこの赤牛岳。なんとしてもやってやる!まずはあの頂まで1時間30分で行ってやる。そして読売新道はコースタイムの半分で駆け下ってやる!猛烈に気合が入った。 |
猛烈に飛ばす。温泉沢の頭までは岩場の登りくだりが多くタイムは伸びなかったが、その先登山道が砂礫になり出してから飛ばしに飛ばした。赤牛接近!しかし天候は急変。信州側からガスが吹き上げ山頂を覆い出す。クソ〜! |
次から次へと大小のピークが現れ立ちふさがる。主稜線に早く取り付きたい!走れ!走るんだ! |
おおっ!遂に山頂への主稜線が確実に見えた!さあっ、あとひとピーク越えれば間違いなく主稜線取り付けるゾ! |
頂上直下を行く。も〜グロッキー・・・。くっ、苦しい・・・。ふらつきながら最後の力を振絞りサミットを目指す。もうスグだ!頑張れ!行け〜! |
いやったッア〜!! 遂に赤牛岳(2864M)山頂に立つ。感動の登頂である。ど〜してもこの山は登ってみたかった。残念ながら山頂はガスに覆われ視界なし。水晶岳より約1時間46分。目標に15分か届かなかったがガンバッタ。時間が無い・・・。水をガブ飲みし早々に山頂を後にする。いよいよ長いので有名な読売新道のくだりへ突入である。 |
猛然と駆け下りだす。最初は右サイドが大きく崩壊し巨大なガレ場となっている。滑落に注意だ。突然ガスが上がり山頂を振り返る。もうあんなに遠くなった。 |
すさまじい右サイドのガレ場は続く。慎重に飛ばす。この読売新道、赤牛山頂から奥黒部ヒュッテまで下り標準コースタイム5時間(登り7時間)という長大な尾根である。その過酷さでホトンドここを通る登山者はいない。したがって赤牛岳にもあまり入らないのである。ユキチにとってまさに体力の限界への挑戦である。3時間以内でこなせば暗くなる前にヒュッテに到着できる。 |
うお〜!黒部湖が見えてきた。ガスは上がりつつある。これは天候的には今後落ち着きそうで大丈夫そうだ・・・。ホットする。 |
縦も撮ってしまった。ガレ場を過ぎてから登山道も良く整備されており駆け下れている。いいゾ! |
読売新道上部を力走。完全にガスが上がり山頂がはっきりと見える。もう限界を越えて気持ちよくすらある。 |
読売新道の道標(遠景は裏銀座縦走路)。赤牛山頂から奥黒部ヒュッテ(東沢出合)までを8つの区間に分けて表示してくれている。これは下りからすると、8つのうち2つ分終わったといこと。ペース的には1区間約20分でこなせている。ということは・・・。このペースでゆけば全区間を2時間40分でこなせる!夜になる寸前に到着できそうである。 |
中間点4/8通過。ペースを維持し駆け下っている。この後1/8というところでホボあたりが暗くなる。ギリギリでライトを使用することなく午後7時14分、奥黒部ヒュッテ到着。新穂高〜奥黒部ヒュッテを1日で完走した!読売新道下りタイムは2:47:30を記録した。小屋の親父が驚いた驚いた。「歩きすぎだよ〜、あんた!」 本当にハードな1日が終わった。 |
2007 北アルプス |