走る 魂の社労士 ユキチの 快 速 登 山 ウルトラ・スーパークロスカントリー2007 北アルプス 新穂高温泉〜双六〜三俣〜水晶〜赤牛〜読売新道〜黒部ダム・扇沢
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奥黒部ヒュッテ | ==> (1:11:32) |
1:11:32 平ノ渡(針ノ木谷〜平ノ小屋:船) |
==> (2:09:01) |
3:20:33 ロッジくろよん |
==> (23:14) |
3:43:47 3:43:47 黒4ダム〜(トロリーバス)〜扇沢 |
==> (45:41) |
4:29:28 大沢小屋 |
==> (2:06:28) |
6:35:56 針ノ木峠 |
==> (1:09:53) |
7:54:49 針ノ木岳 |
==> (36:44) |
8:22:33 スバリ岳 |
==> (1:18:49) |
9:41:22 赤沢岳 |
==> (48:55) |
10:30:17 鳴沢岳 |
==> (28:52) |
10:59:09(標準コースタイムの71%) 新越山荘 |
昭文社:山と高原地図 標準コースタイム 15:25:00
朝4時45分奥黒部ヒュッテを出発する。まだ暗いので小屋があまり映らないが目の前にあるのである。昨夜は本当にお世話になった。到着が午後7時をすぎていたので食事は新たに用意してくれた。すでに到着されていた登山客はホトンド眠りにつかれていたので、誰もいない大部屋をひとりであてがわれた。そしてここには「風呂」があるのだ!入浴後食事、その後気絶するように爆睡した。 |
下流に向かい右岸を進む。この様に川床よりかなり高い位置に登山道が付いており、足元は常に左サイドが切れ落ちている。ここは黒部湖の最奥の黒部川、いまだ人の入らぬ秘境と言って良い。まずはサバイバルアスレティックの開始である。 |
ほ〜ら、始まった!左サイド、スパスパである。落ちたらOUT!まさにサバイバルアスレティック! |
前方に山が見えてきた。立山(3015M)と龍王岳(2872M)だ。2週間後山岳レースに出場し、あの立山の頂上に立つ。立山登山マラニックのゴール地点なのである。 |
おわ〜、ここは川床より凄い高さで高巻きしている。写真でははっきり見えないが、垂直約40M下を黒部川の激流が流れている。スーパーにスゴイ梯子、丸太橋である。迫力満点! |
梯子、丸太橋、クサリ等のサバイバルアスレティックを1時間ほど続け突き進むと・・・。ホホ〜・・・、川が湖になりだした。ここが黒部湖の最奥であるらしい。もちろん湖の始まりはアーチ式では世界屈指の規模を誇る黒部第4ダム。通称クロヨンダムである。 |
おおっ、あった!あった!ここは「平ノ渡」という。ここで船に乗り対岸に渡って黒4ダムを目指すのだ。1日5便。ここは針の木谷側の船着き場。6時20分の始発に乗るのだ。なになに・・・。「利用者は時間前に階段最下部にて待て。人影が無い場合は欠航」と書いてある。 |
目の前に階段がある!ここを下りてゆくんだな・・・。 |
あれが最前部か・・・。きっと対岸から望遠鏡で乗る奴がいるかいないか見ているんだろう。しかし間に合って良かった。乗り遅れれば次は4時間後である。ヒュッテから1:11:32で到着。まだ出港まで20分弱余している。 |
ヒュッテで作ってもらった朝食の弁当を食べて船を待つ。すべて予定通り。本当はここで船など乗らず針ノ木谷を突破したかったが、ホトンド登山道が無いらしいのでやめた。沢登りまでやっては体力が持たん・・・。 |
お〜・・・、船がやって来た。 |
接岸〜!3名登山客が乗っていた。3名とも精悍そうな登山者であった。ここに入ってくるのは猛者しかおらんハズ。 |
出港!みるみる岸を離れてゆく。この船は料金はなんと無料なのである。なぜかは知らない・・・。 |
平ノ小屋側の船着場。ありがとうございました。ここからは下流に向かって湖岸の左サイドを黒4ダムまで突き進む。 |
またまたサバイバルアスレティックコースの開始である。大きな沢は激流が流れ、丸木橋を渡り通過する。 |
今度は足元は、右サイドがスパスパとなる。気の抜けないルートが続く。 |
これは梯子の王様。すごい高さを登る。 |
ルートの樹林の隙間から赤牛岳が見えた。いい山だ。北アルプスの、いや黒部の最奥の秘境に位置し、なかなか人を受け入れがたい山。リスクを負わないと登れない山。名山である。 |
船着場から突き進むこと約1時間40分、ロッジくろよんが見えた。あの森の先に黒4ダムがある。目の前に見えているのだが、大きな沢が手前にあり、左に大きく迂回し、かなり上流まで行って渡り、戻らねば到達できない。 |
ロッジくろよん到達。サバイバルアスレチックゲーム終了である。やれやれ・・・。 |
ロッジくろよんはステキな森の中にある。キャンプサイトもあった。ダムより荷を担ぎ30分ほど歩かねばならないが、環境は抜群!お奨めのキャンプサイトである。 |
黒4ダムが見えてきた。 |
ダム手前の吊り橋前で。結構高度感のある吊り橋で、橋上では家族連れやカップルがこわごわ下を覗き込み、悲鳴を上げていた。この程度の高さが右に左にスパスパ切れ落ちたアスレティックコースを終えたユキチには、和やかな光景に映ったものである。 |
黒4ダム到達!一番奥に見える山、それが昨日踏み越えてきた赤牛岳である。黒部川水源の地から黒4ダムまでの奥黒部の山行はひとまずここで終了となる。 |
ダムの放水が行われていた。カメラを空中に差出し、真上やや横から撮影する。アーチ式ダムなので下の空間は高度180M何もなくスッパリと切れ落ちている。カメラを持つ手に吹き上がってくる水煙がまとわり付く。 |
ここからトロリーバスに乗り、扇沢へ向かうのだが、バス出発まで20分待ち。休んでおれば良いものを、260段の階段を駆け上がりダム展望台へGO!黒部第4ダムの全景を撮影した。 |
同じく展望台から赤牛岳も撮影する。(望遠撮影) |
トロリーバスに乗り16分程で扇沢へ着く。ここは信州側の立山黒部アルペンルートの入り口。これからお盆の夏休みは観光客でごったがえす。とど同時に針ノ木岳や後立山連峰への登山基地でもある。夏の太陽が照りつける。 |
針ノ木登山道入り口。いよいよここから登り返しの開始。新たな登山がスタートする感覚である。気合が入る。 |
目指す針ノ木岳(2821M)が現れる。北アルプス3大雪渓を懐に持つ山である。今回の快速登山の特徴は、1度稼いだ高度を捨てて、また初めから登り返すこと。昨日新穂高から約1900Mの高度を稼いだが、その日のうちに約1500M下って失った。そしてこれからまた高度1400Mを取り戻すのだ。厳しいコースであるが、鍛えるには最高の設定である。 |
入り口より約1時間。大沢小屋を越えると針ノ木大雪渓が見えてきた。 |
大雪渓の最下部に到達。ここから雪渓の中を直登してゆく。クレバスが近くで口をあけている。 |
さすが北アルプス3大雪渓のひとつの数えられるだけのことはある。広大な雪渓だ!雪面から吹き付ける風が冷たく気持ちいい〜!ちなみに白馬大雪渓、剣沢大雪渓がのこりの2つの大雪渓である。 |
上部へ登り詰めてゆくと、吹き上げる風で雪煙が上がってきた。雪渓は涼しくて気持ちよく登れ、感覚的に楽に高度を稼げるのがメリット。デメリットはスリップによる滑落の危険だが、この時期は雪が腐っており、かつステップがしっかりついているのでまあ大丈夫である。 |
とはいえ斜度はきついので、慎重に一歩一歩ステップインしながら登る。トレイル・ラン専用のシューズにしておいて良かった。がっちりソールのラバーが雪に食い込んでいる。もうずいぶん登ってきた。スリップが怖い人には大沢小屋〜針ノ木小屋間でアイゼンが借りられる。(1回500円) |
雪渓最上部。 |
ここで雪渓は終わり。涼しく快適な雪渓の登りであった。 |
雪渓から上の登りがきつかった・・・。このような登りが続く。そして無風状態。打って変わってむちゃくちゃ暑い!汗が噴出し苦しい苦しい登りとなる。 |
針ノ木峠直下のジグザグの登り。本当に暑くて苦しいのぼりであった。雪渓からずいぶん長く思え、疲れが出てきたのか初めてバテを感じた。 |
針ノ木峠へ到達。後半バテたが大沢小屋から2時間6分でクリアーした。ここから山頂まではひと登りである。バテたのでここで腹ごしらえすることにし、小屋でカップヌードル買ってを食べる。お湯入りで500円なり。 |
針ノ木岳山頂(2821M)到達。扇沢より登り詰め、高度約1400Mを稼いワケだ。しか〜し、針ノ木小屋からの登りで遂に完全にバテた。もうフラフラとなり足がでない。ストップし甘いパンをひとつ食べ、水を十分飲み、10〜15分ほどウトウトを寝た。なんとか回復し、たどり着いたのである。 |
山頂より高瀬湖方面を望む。右のピークは船窪岳(2459M)、左のピークが七倉岳(2509M)。北アルプスの中で最も渋い山塊である。入山者も少なく静かな山旅が楽しめる。山頂はガスに巻かれ、この方面しか展望が利かなかった。 |
ガンガン下っていくと、ガスが切れていきなりスバリ岳が現れた。(山頂は奥のピーク)最低鞍部までさらに下り、また厳しい登りが待っている。黒部湖を見て少し元気を回復した。足は重いが突き進む。 |
スバリ岳山頂接近!昨日と同じように、午後になると信州側からガスが激しく噴き上げて来るようになった。 |
スバリ岳山頂(2752M)到着。山頂より黒部湖を俯瞰する。黒4ダムが見える。(望遠撮影) |
観光船も見える。(望遠撮影) スバリ岳山頂は吹き上げるガスで黒部湖方面しか視界が利かず。早々に出発する。 |
スバリ岳からの下りでまたガスが上り、赤沢岳への稜線が見えた。これはロングのトレイルだ!! |
スバリ岳を駆け下り赤沢岳への稜線を行く。(バックはスバリ岳) ゼンゼンスピードは出ない。平坦な稜線でも走れず歩きになる。今日は全体的にペースがあがらずこのままでは目的地に到達するのは難しい状況である。 |
赤沢岳山頂接近!もうバテバテ。この区間は標準のコースタイムと同じくらいかかりそうだ・・・。 |
赤沢岳(2678M)到達!これまたガスの中。この時点で計画変更を決断する。種池山荘をあきらめ手前の新越山荘でやめることにした。ここから鳴沢岳をひとつ越えれば到達できる。それ以上は無理だ・・・。 |
鳴沢岳(2641M)山頂。赤沢岳より完全にガスの中に取り込まれた。明らかに天候もよろしくない。雷雨の可能性もある。急がねば・・・。道標のみ撮影し小屋へと急ぐ。 |
17:04分、新越山荘到着。下りに下るがなかなか着かず、イライラしだした頃、ガスの中に突然現れた。ホットする。今日も11時間も戦い続けた。疲れた〜ホント・・・。この後やはり雷雨となった。危ね〜!腹一杯(ご飯おかわり3杯)食って、19時スギにはもう気絶するように寝たのである。 |
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