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第11回(1周年記念)寄居 「京亭」鮎(あゆ)
達人とゆくグルメ紀行。第11回目のジャンルは「鮎(あゆ)」である。鮎といっても老舗中の老舗、東京都心より約70キロ、埼玉北西部寄居町の荒川沿いに暖簾を構える「京亭」さんというところ。荒川の対岸に鉢形城址を望み、敷地3千平方メートル余り、日本庭園を持つ静寂な割烹旅館である。関東で鮎料理といえばココというすばらしいお店に連れて行ってもらうことに・・・。
昨年の10月からスタートしたグルメ紀行。早いものでもう1年経過である。今回は1周年記念ということで達人もおおいに気合が入っている。京亭は1日5組くらいしか予約を受け付けないとのこと。その限定5組の予約を見事に取り付けてくれたのである。
「ちょっと贅沢だけど、1周年記念だからいいよね〜!」ってことで達人の提案に全員大賛成!文明8年(1476年)山内上杉氏の家宰争いで上杉景春が天然の要害の地「寄居」に鉢形城を築城したが、京亭は荒川を挟んでその城跡の対面にある。インターネットで調べてみると確かに素晴らしい風情を持った旅館である。日本庭園を背景にした純和風の日本建築は品格の高さを感じる。
これは我々にとっては大変贅沢な企画だ。達人ならではの選店、流石だ!達人は「京亭」さんには何度か足を運ばれており、このお店の名物「鮎飯(あゆめし)」を大推奨されている。話を聞いているだけで涎が出そうである。
う〜む、非常に楽しみである。高まる期待を胸に、寄居駅から京亭さんへ向かった。
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■ 京亭(きょうてい)
大里郡寄居町寄居547
0485-81-0128
営業時間
11:00〜19:00
(要予約)
火曜定休
最寄駅
寄居駅(東上線、八高線、秩父鉄道)
徒歩約10分
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実況中継
食後の感想
■達人の一言
京亭さんの鮎飯は、鮎の頭、鱗、骨等を取り除き、鮎の身を混ぜ合わせてくれるのですが、その手際の良さ、鉄鍋から立ち上ぼり香魚(アユ)の香り!料理は味わうだけではなく、目と香りでも楽しむ事が出来る物だとつくづく思います。
私は酒飲みなので酒席でご飯を食べる事は普段ないのですが、炊き込みご飯でお酒を飲むのは好きです、特に京亭さんのように鉄鍋で炊いたり、土鍋で炊いた混ぜご飯は良いですね・・・。
達人のコメントにもあるように鮎は「香魚」とも書く。これは体表の粘膜に香りがあることからそう表現されているワケだが、この独特のスイカなのかウリなのか何とも言えない香りは、アユの体内の不飽和脂肪酸が酵素によって分解された時に出る匂いだそうだ。
荒川中流の水質の綺麗なところで取れるアユはこの高貴な「香り」を満載している。鮎飯は別名「香り飯」といっても過言ではない。おいしくてとても雅な食材である。
ユキチの京亭の感想は、一言で言って
「空間の贅沢」 である。
なにしろ敷地は3千平方メートル。座敷に面した南側は明るい日本庭園が広がっており、建物は、一部2階建ての純和風の母屋で和式の粋を集めたつくりとなっている。木材はほとんどヒノキが使用されており、驚くことにわざわざ京都から運んできたという。
この贅沢な空間を「ひとり占め」ですよ!
それで今回はたった4人で、ナント一階の二間続きの最高の和室をあてがってもらったわけですよ!こんな広々としているのに会食のお客は1日3〜5組しか入れない。宿泊客も同じくらいであろう。こんな「贅沢な空間」の中で食事したのは始めてであった・・・。
作家、池波正太郎(1923〜1990)が旅をして泊まった宿の中から特に印象に残ったところを記した「よい匂いのする一夜」には京亭のことを
「美しい庭から、真正面に鉢形の断崖を眺めつつ、鮎でビールを飲んでいると、旅館に泊まった気がしない。まるで、自分の別荘に来ているような気分になる・・・。」
まさに同感である。こんな贅沢な空間でおいしい鮎料理を食べさせていただいた達人にまたまた大感謝であった。ありがとうございます。達人!
■今回食したもの
鮎コース(1人前)×4 |
5,000円 |
鮎うるか |
500円 |
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ビール サッポロ中瓶×7本 |
600円 |
日本酒 オリジナル大吟醸「京亭」 |
4,000円 |
天狗舞:純米吟醸(持ち込み) |
3,000円 |
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持込み料? |
※これに奉仕料がかかります。
こんな贅沢をして1人 約9000円 で済みました。
ありがたや。ありがたや。・・・
番 外 編
親鼻駅(上長瀞)〜円良田湖〜鐘撞堂山〜 寄居駅 荒川河川ランニング
折角「寄居」くんだりまで行くので、集合時間の前に荒川河川沿いにランニングを行うことにした。20Kは走りたいな〜。腹も減るし。そう思ってルートの検討に入る。
ジョギングシュミレーターを使って計測しながらルートを決めてゆく。おおっ!これで丁度20kだ!
そのルートは、寄居から秩父鉄道で長瀞の2つ先の親鼻駅までゆき下車。そこから140号線を荒川沿いに走り始め、長瀞駅を越えたところで橋を渡り右岸へ。今度は82号線(長瀞玉淀自然公園線)を寄居に向かい走る。
峠を越え寄居橋を渡り再び左岸へ。ここから山の中に入り、円良田湖を経由し鐘撞堂山(330m)に登る。そして関東平野に突っ込んでいくように寄居駅へと駆け下る。
秋の花々が街道に咲き乱れておりました。お楽しみください。
秩父鉄道 親鼻駅に降り立つ。ナント駅構内を一般道が横切っているという、大変のどかな駅でした。 |
あまりのレトロな駅なので、中を撮影させてもらった。
おおっ!コレハ・・・。昔ながらのカミのキップのホルダーである。懐かしい! |
これも撮っていきな!駅長さんが指差す先はコレ。
おほ〜、昔ながらの運行掲示板? 鉄道マニアが見たらたまらんのでしょうね。 |
秩父鉄道「親鼻」駅。長瀞駅から2つ秩父よりの駅である
ここからは走り始め、約20キロ走って寄居駅を目座す。10時35分に寄居駅集合である。 |
秩父往還(140号線)をマズは長瀞に向かい走る。
親鼻橋より荒川上流を望む。 |
こちらは下流側。秩父鉄道の鉄橋が見える。 |
上長瀞駅前から140号線を離れ、荒川の河川沿いに走る。すると・・・、
あれはっ!対岸でラフティング隊がスタートを切ろうとしている。やってみて〜・・・。 |
長瀞で有名な「長生館」前を通過する。う〜む、立派なホテル、いや旅館であった。 |
長瀞駅を通過し、しばらくゆくと橋があつた。ナカナカ風情のある橋。ここを渡って対岸へ渡ることにした。 |
橋の上から荒川下流方面を望む・・・。 |
立派な蔵があった。恐縮だがお庭に入らせていただき撮影する。
昔、私の実家にもたくさんの蔵があり、悪いことをすると蔵のなかに閉じ込められて「おしおき」を受けたものである。野生児のユキチは果敢に脱出を敢行し、また捕まっては閉じ込められたという思い出がある。妙に懐かしいのだ・・・。 |
対岸に渡り、こんどは82号線、通称「長瀞玉淀自然公園線」を寄居に向け走ってゆく。 |
この街道には、秋の花々が咲き乱れる美しいロードであった。
マズはこのエンジの花。(名前ワカリマセン) |
白、ピンク、マゼンダのコスモス・・・。 |
立派な塀沿いに咲くオレンジの花・・・。(何ですかねこの花?) |
今度はイエローとオレンジのコスモス。 |
お〜、鮮やかな花だ! |
ホワイトとピンクのコントラストがとても可憐だった。コスモスってこんなに色があったんだ・・・。 |
この淡いイエローのコスモスもいいね〜・・・。 |
素晴らしい花の街道を快適に進むとお寺があった。このあたりは秋の七草を尋ねてお寺廻りをするハイカーが結構いらっしゃる。
このお寺も、秩父七草寺のひとつのようであった。 |
街道脇にはこのような祭壇のようなのがけっこう見受けられた。 |
いよいよ寄居接近。荒川の流れを左に望みながら峠を登ってゆく。
峠のTOPに長瀞カントリークラブの入り口があった。 |
峠を越えて駆け下ってゆくと、カーブの向こうに寄居の街並みが見えてきた。 |
下りきったところで寄居橋を渡り、ふたたび対岸の140号線に向かう。
正面の丘の上には「かんぽの宿:寄居」が建っている。立派な施設である。 |
橋の上から荒川を望む。もうずいぶんと流れがゆるくなっており湖のようにグリーンに輝いていた。 |
140号からすぐに山の中に入ってゆく。ふるさと歩道をかんぽの宿の方向に進路を取る。 |
やがて円良田湖(つぶらたこ)に到達した。ここは桜の名所だそうだ。
しかし、「つぶらた」とはとても読めん・・・。覚えるのも大変だ。 |
円良田湖の湖畔を右に回りこんでゆくと鐘撞堂山(かねつきどうやま)へ道標が現れた。 |
ここが円良田湖から鐘撞堂山への入り口である。
ここからは登りオンリー。気合を入れて駆け上ってゆく。 |
右手に小川流れる快適な登山道。快調に飛ばしてゆく・・・。 |
あっという間に頂上直下だ。あの上がそうだな・・・。 |
山頂部に飛び出した。まさに一気の駆け上りであった。 |
鐘撞堂山、標高330m。この「かねつきどうやま」という山名は、鉢形城の見張り場として、かつては敵の来襲を知らせるために鐘撞堂があったことに由来する。 |
山頂には物見台というか立派な展望台がある。登ってみよう。 |
上には立派な道標があった。
どっこらしょ・・・。ザックを始めておろす。あ〜、そういえば水を持ってこなかった。ここは一口水が飲みたいところであった。 |
寄居方面を望むと・・・。
お〜、これは低山ながら素晴らしい展望である。関東平野が一望できた。 |
さあっ、時間も結構ギリギリだし、早急に下山することにする。
この手前の急峻な尾根を寄居に向け突っ込むように駆け下った。 |
寄居駅前に到達。午前10時37分、集合時間ギリギリでの到達であった。 |
駅で集合すると、もうすぐSLが入線してくるという。
早速見学に・・・。おおっ、来た来た!「ポー!」うわ〜、汽笛を鳴らしたゾ〜!何年ぶりにSLを見、汽笛を聞いたことであろう。懐かしさが溢れたのであった。
―おわり |
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