2日目 まだ暗い朝から激しい雷雨。早発ちした人は皆ビショ濡れで小屋に戻るありさま。天候は不安定の極致。治まって明るくなってから出発。昨日出合って意気投合した青年と一緒に出発する。写真家を目指す純真な青年だった。健闘を祈る。 |
黒部五郎小舎を振り返る。18年ぶりだった。小屋は立て直されていたが、雰囲気は変わらない。ここは真の山好きしか入ってこないからじゃないかな〜。 |
この山の魅力は、山稜部に抱える巨大なカールの壮厳さである。私も魅了されている一人である。カールへ突き進む。 |
カールの中心部。残念ながらガスっていて視界があまり利かない。このアングルから撮影した山岳写真はたくさん見る。清冽な小川が何本も流れている。 |
黒部五郎岳山頂(2840M) カール壁の急登を終え、しばらくすると到着する。小屋から1:11:43.まずまずのタイム。残念ながら雨まじりの雲の中。初めて雨具を着る。寒い〜! |
おおっ!雲が切れてきた!五郎からの下りで赤木岳が姿を現す。 |
中俣乗越直前。赤木岳とスカイラインがきれいだ。 |
赤木岳の登りより薬師岳(2926M)。今日は左の稜線から頂上を越えて行く。先は長い。天候は曇ったり晴れたりだろうか。雷が心配である。 |
北ノ俣岳へ続く稜線。雪渓が鮮やかだ。久しぶりに登山者とすれ違う。入山者が少ないのがこの山塊の魅力でもある。 |
北ノ俣岳山頂(2661M) 今日はついてないな〜・・・。主要な山の山頂はすべて雲の中である。 |
北ノ俣岳の魅力はこのお花畑である。なだらかな山腹一面に広がっている。今咲いているのはハクサンイチゲ。ホワイトに埋まった至福の大地である。 |
太郎平小屋が見えてくる。また光がさしてくる。このあたりの森はアルペン的で、日本にいるとは思えない感じだ。 |
雲に隠れないうちに薬師岳を撮っておいた。この山は北アルプスではもっとも大きな山塊だ。どっしりしていながら3000mちかくある。名のごとく信仰の山である。 |
木道を走る。これ、つまずきそうになり、結構走りにくいのである。転んだらひどいので慎重に行く。 |
太郎平小屋と薬師峠越しにそびえる薬師岳。 |
太郎平小屋到着。スタートより4:24:34。結構時間がかかってる。黒部五郎のカール上部の稜線より突き出た山頂部が特徴的だ。ずいぶん来たもんだ・・・。ここで大休止する。 |
薬師岳山荘通過。このとき雷雲が接近。ゴロゴロ、ゴロゴロが近くなる。小屋の親父に相談したところ「まあ、落ちやしね〜よ。でもつかまったら動くなよ」ということで小屋で停滞せずに出発。 |
山頂接近!手前のピークの奥が本物の頂上。祠が見える。こんなところで雷につかまっては大変。逃げ場が無い!ますます音が近くなる。急げ〜! |
薬師岳山頂(2926M) 2度目の登頂もまた雲の中、ついてね〜。でも今度は雷雲に中につかまりつつある。覚悟を決める。早々に頂上を後にし北薬師岳へ・・・。 |
雷につかまる。スゴイ轟音とともに光が横に走る。北薬師までの中間点付近の稜線で金作谷カール側の岩陰で停滞。すごい雨、稲妻、轟音!体中に電気が帯電するのを感じる。怖い〜。じっと待つこと約1時間。ようやく通り過ぎてくれた。生きた心地がしなかった。写真は雷雲通過後、北薬師直下よりの金作谷カールと薬師岳山頂。 |
薬師岳を越えると、一気に視界が開ける。立山、剣が現れた。本日の到着地点、五色が原も見える。まだ遠い!立ちふさがる越中沢岳がことのほか険しく見える。 |
右手には黒部川上の廊下を挟み、赤牛岳((2864M)がどっしりとした山容で鎮座している。いい山だ。来年登頂するつもりだ。 |
スゴ乗越への下り、そこからズゴの頭〜越中沢岳への上りはかなりの急登である。停滞でかなり時間が経過しているので急がねば・・・。スゴ乗越小屋がかすかに見える。 |
越中沢岳山頂(2591M) バテタ〜!もうフラフラである。この後、夢遊病者のようにひたすら五色ケ原を目指した。12:20:38かかって五色ケ原山荘到着。午後6時近くなっていた。ホント長かった〜。 |
3日目 いよいよ最終日。朝一はガスに覆われている。剣岳めざし出発。五色ケ原山荘では大変お世話になった。到着が遅く、風呂は終了してたが入れてくれた。黒部五郎小舎から来たということで大変驚かれ、歓待してくれたのである。 |
五色ケ原の木道を行く。天候が良ければ気持ちのよい高所の草原である。 |
五色ケ原ヒュッテ前通過。ここは現在未使用らしい。多少ガスが薄くなってきた。良い天気になってほしい・・・。 |
富山城主、佐々成政で有名な「ザラ峠」 400年も前の厳冬期に、この峠を信州に向けて越えてゆくとは・・・。凄スギル。ここから獅子岳への急登が始まる。 |
急登を登りきったところでガスが晴れてくる。晴れれば気持ちのよい稜線のトレイルとなるが・・・。 |
雷鳥がいた。 |
登山道沿いに逃げてゆく。その名のとおり、雷などの天候の悪いときに行動する鳥である。 |
獅子岳(2714M)山頂 朝一のつらい急登が終わった。ここで一気にガスが上がってくる。 |
五色ケ原山荘が見えた。あそこから1:14:29できたのか〜。人間の足はすばらしいもんだ・・・。 |
立山雄山(3003M)も姿を現す。天気はいいようだ。ここからの稜線はアルペン的で最も好きなトレイルである。日本にいるとは思えない景観が広がる。 |
鬼岳への下りから、龍王岳(2872M)を望む。すばらしい景観である。これぞアルプス!気持ちよく駆け下ってゆく。 |
龍王岳へのトラベースにある雪渓を行く。快晴の空の中、遠くに槍が見える。ジョギングシューズなので決してスリップしないよう慎重に行く。滑落したらOUTである。 |
龍王岳直下より、望遠で薬師岳、五色ケ原を撮る。五色ケ原山荘もハッキリ見える。昨日は、あの薬師岳本峰と北薬師岳の稜線のちょうどど真ん中くらいで、雷の中にいたんだなあ〜・・。 |
龍王岳直下を回り込むと、遂に目指す剣岳が現れた。すばらしい山である。存在感が他の山と全然違う。 |
一の越への下り。一の越山荘より登り返して立山雄山(3003M)を目指す。頂上の社務所が見える。 |
雄山神社社務所前で。頂上にはホッタテ小屋みたいな神社が建っていて、鳥居の脇で拝観料500円也を払って入る。入れ替え制で時間もかかるのでやめておいた。 |
大汝山(3015M)山頂 ここが立山の最高点である。 |
頂上より剣を望む。いよいよ近づいてきた。手前の真砂岳、別山を越えてゆく。 |
左手には、黒部湖が見える。黒4ダムがハッキリ見える。標高差約1300Mの高度感! |
剣岳(2999M)と剣沢(別山〜剣御前小屋間の稜線より)。遂にその全容が現れた。剣沢には色とりどりのテントが見える。 |
同アングルより望遠で。前剣から山頂まで荒々しい岩稜が見える。剣は日本海に面した高山で、冬には世界でも例の無い豪雪が積もる。周囲の谷には消えない大雪渓があり、聳え立つ岩壁とあわせて「岩と雪の殿堂」と呼ばれている。 |
剣沢に降り立つ。顔が真っ黒である。タオルを巻いておっさんくさいが、首の後ろの皮が剥けて痛いのであ〜る。 |
剣山荘付近から。一服剣(2618M)、前剣(2813M)、剣岳(2999M)が折り重なって、頭上に覆いかぶさるように近づく。 |
前剣(2813M)より山頂を望む。剣山荘より急登を気合を入れて登り46:41で到着。ここから剣名物の岩稜の綱渡りが始まるのだ。 |
ロッククライマーの掛け声がこだまする。中央胸壁で・・・。 |
ここがうわさの「カニのタテバイ」。平蔵のコルから高さ約20Mくらいの垂壁を登る!迫力ありまっせ! |
剣岳山頂(2999M) やったぜ!初登頂である。立山までは何度も来たがここは初めて。いや〜、息の抜けないアルペンムード満載のエクサイティングな山だった。 |
見よ!この鋭鋒と高度感! |
頂上の祠前で記念撮影。周囲の登山者の勧めで、祠の安置されている道標を拝借してしまった。 |
さあ、下降開始!下に見える平蔵のコルから平蔵の頭にいたるナイフエッジを越えてゆく。 |
ここが下りの難関「カニのヨコバイ」。ハシゴ付近は,見下ろすと向こう側がストンと落ちていて、クラクラするほどの高さである。 |
下り最後の難関、15メートルほどのクサリを登る。 |
一服剣より前剣をかえりみる。実は、一番危ないのはこの前剣への登山道だと思った。急峻でガレていて浮石だらけ。人がいっぱい入るので落石が非常に危険!事実、人の頭ほどの石が唸りをあげて登山道を横切るシーンもあった。 |
一服剣より。剣登山は終わろうとしている。別山(2880M)が後ろに聳え立つ。 |
剣沢のテントが見える。これからあそこまで戻り、反対側の斜面を登り返し、剣御前小屋を目指す。 |
剣御前小屋到着。これから下に見える雷鳥沢に下降するのみ。もう登りは無い。安堵感が漂い風が気持ちいい。 |
雷鳥沢が近づく。ここもテントでいっぱいだ。本日の宿、ゴンドラの発着所みたいな雷鳥沢ヒュッテも見える。 |
雷鳥沢到着。五色ケ原より10:58:32で到達。目標どおり河童橋より3日で到達できた!達成感で心が溢れる。 |
ヒュッテで温泉に入り、ご褒美のビール!うめ〜! |
夕日に輝く雷鳥沢のテントサイト。 |
夕日に輝く立山連峰。今日あそこを超えてきたのだ・・・。 |
雷鳥沢ヒュッテの夕食。ここは下界なので久しぶりに内容豊富なメニューだ!露天風呂もあり、風呂には24時間は入れるし、(4回もはいってしまった)気に入った。 |
4日目スペシャルDAY 雷鳥沢ヒュッテ前で。立山アルペンルートを使って帰るのも癪なので、黒部4ダムまで走って下ってゆくことにした。ずいぶん交通費が浮く。この日も素晴らしい天気だ! |
快晴の空の下、一ノ越までJOGしてゆく。キャンプサイトを振り返ると奥大日岳(2606M)がくっきり見える!この山もいい山だ。 |
浄土山(2831M) その名のごとく成仏できそうな山容である。 |
一の越より室堂を望む。奥大日岳から大日岳の稜線が美しい。ミクリガ池、室堂のバスターミナルもハッキリ見える。 |
一ノ越山荘前にて。BACKは龍王岳。ここから信州側に降りてゆく。 |
快晴無風。下りの途中から、龍王岳の頂の上に月が見えた。 |
このような山腹を巻いてゆく登山道を、延々と東一ノ越まで回り込んでゆく。 |
一ノ越もずいぶん遠くなる。 |
東一ノ越を越え、信州側に回りこむ。立山の豪快な山腹がまるで覆いかぶさってくるようである。夏の太陽が照りつける。 |
立山ロープウエイが登山道の上を通過する。手を振ると、気がついた乗客が熱狂的に手を振り返してくれた。良く見えるらしい。このルートを使う登山客もホトンドいないので、ポツンッと一人でいると目立つのだろう。 |
黒部平到着。ロープウエイの駅がある。観光客でごったがえしている。左奥の鞍部が東一ノ越。あそこからトラバース気味にロープウエイの下に出て、真下を降りてきた。下部はヤブ漕ぎ状態で最悪。ここからケーブルカーで黒4ダムに降りることにした。 |
黒4ダム。アーチ式ダムとしては世界最大級。ちょうど放水時間だったので、展望台に降り立ち撮影しておいた。このあたりまで水煙が届いてきそうな迫力である。 |
ダムの上にて・・・。いや〜っ,ホント北アルプスが満喫できました。越えてきた立山が屏風のように背後に見える・・・。 |
松本まで戻り、浅間温泉にGO。駅前からバスで15〜20分。お気に入りのウエストンHOTELへゆく。ここの風呂は最高なのだ。この奥に露天風呂がある。 |
ウエストンHOTELの露天風呂。独占である。この時期、山間の温泉はごったがえしているが、このあたりは日中はすいていて穴場なのである。是非お試しを・・・。 終わり |