6.八ヶ岳スーパートレイル100k(山梨県・長野県)
2012年11月3〜4日(土日)

記録 92k女神湖にてタイムオーバーDNF(did not finish)
完走率29.0%(71/242)

ラップ&スプリット

距離ラップスプリット備考
10km1:57:34-スタート  10km地点写真
20km1:18:343:16:0820km地点写真
30km1:23:334:39:4130km地点写真
40km1:07:535:47:3440km地点写真(第一関門:松原湖 5:56:32)
50km1:55:557:43:2950km地点写真
60km1:46:409:30:0960km地点写真
70km2:00:4811:30:5770km地点写真
80km2:14:4913:45:46
90km1:18:3115:04:1790km地点写真
92km22:3515:26:45

完走記

 2012年 8月31日、社労士開業10年を迎え、遂に長年の夢であった山荘を購入してしまった。しかも憧れの地、八ヶ岳連峰の南麓「南清里」にである。そして山荘購入記念として

 11月に八ヶ岳山麓で開催されるというトレイルレースに思わずエントリーしてしまった。その名も初開催:八ヶ岳スーパートレイル100マイルレース。

 とはいうものの100マイルではなく「100k」である。100マイルが蓼科温泉郷をスタートし、八ヶ岳連峰をぐるりと一周しふたたび蓼科温泉郷にゴールするのに対し、100kはその途中の清里駅前からスタートし、同じく蓼科温泉郷にゴールする。いずれにしても100kのトレイルレースは初めてである。

 八ヶ岳山麓に山荘を購入したからには

 山麓で開催されるレースにはすべて出場する!

 現在、5月開催の八ヶ岳野辺山100kウルトラマラソンには毎年出場し、10回完走の称号「デカフォレスト」を目指している。それに11月開催のこのレースが加わったかたちだ。いずれのレースも山荘を起点に出場できるし、スタート地点までは車で2〜30分である。

 今後も山麓で開催されるレースは増えるだろう。なにしろ素晴らしい自然、そして標高1000mを超える高原の持つ爽快さ、そして日本有数の山岳である八ヶ岳、南アルプスに囲まれたランドスケープの素晴らしさ。もう最高の環境だから・・・。

 しかし、

 ほんとうに完走できるのであろうか・・・。

 噂では、累積獲得標高は5000m近くあるという。それでいて100kの長丁場で制限時間は17時間しかない。あのハセツネと同等の獲得標高に加え、距離はプラス約30k。さらに11月の高原の気温は冷えれば当然マイナスになることは確実。申し込んでから不安になってきた・・・。


 さてどうなりましたでしょうか(笑)

 午前7時、スタート地点のJR小海線:清里駅前にやってきた。快晴、無風、気温マイナス2℃である。

 お〜、寒む〜・・・。予想通りかなり冷え込んだ。では、行ってきます!

 頑張ります!

 スタート時刻の午前8時前、男女合わせて約300名のランナーがスタートゲート前に整列した。

 それでは私も列に並ぶことにいたしましょう。いよいよスタートです!

 午前8時、始まったあ〜!マズは清里駅前のメインストリートをゆく。寒すぎるので止まっていると辛い。早く走り始めたかったゼ。

 国道141号:佐久甲州街道を横断し、飯盛山の山裾へと入ってゆく。

 お〜、正面から太陽光を浴びると暖かい・・・。

 約20分も走ると飯盛山山頂へのトレイルに突入!

 トレイルはところどころ凍っている。滑らないように注意が必要だ。

 飯盛山の山頂が見えてきた。途中で暑くなりゴアのジャケットを脱いでザックに入れなおしたり、景色を見ながら用を足したりしていたら早くも最後尾になってしまった。

 森林限界を超え南アルプス連峰が鮮やかに見えだす。

 すいぶんと登ってきた・・・。

 鳳凰三山と早くも雪をまとった北岳(3193m)が素晴らしい・・・。

 飯盛山(1643m)山頂へのトレイル。コースはこの分岐で左折し、山頂へは行かない。

 分岐で八ヶ岳をバックに。快晴で空気が澄み上空はコバルトブルー・・・。

 ここで景色を鑑賞したりしてさらに遊んでしまった。さあっ、野辺山駅に向けGO!あと4.7kである。

 実に気持ちの良いトレイル・・・

 八ヶ岳に向けて突っ込んでゆくように伸びてゆく・・・。

 凍って滑りやすい北斜面を野辺山に下る。ここからの八ヶ岳は圧巻であった。

 平沢峠へ降り立ち、清里アーリーバードゴルフ場の脇を野辺山のJR最高地点を目指し進む。

 JR鉄道最高地点、標高1375mである。ここは野辺山100kでも通過するところ。

 ふたたび141号線を渡り、野辺山100kと同じコースに入ってきた。

 すると10k。なんと1時間57分もかかってしまった。遊びすぎ〜(苦笑)。これが結局後に大きく影響してしまうことを今は知らない・・・。

 ヤベ〜、誰もいない・・・、ほとんどビリかも。この位置か早くもひとり旅。単身南八ヶ岳林道へ向け登ってゆく。

 林道の始まり。ここから約35k地点まではず〜と林道が続く。まずは最高地点の1917mまで延々と登りだ。

 八ヶ岳連峰の主峰:赤岳(2899m)と横岳(2829m)接近!

 八ヶ岳山麓から南アルプスの山並み・・・。

 林道に入り、さすがにまじめに走り、ひとりふたりと追いついてはパスしてゆく。寒いが紅葉の時期を迎え山は色づいて素晴らしい・・・。

 5月の野辺山100kとはまた違う雰囲気の中、真面目に走ってやっとエンジンがかかりだす。走ればポカポカだワ(笑)。

 主峰:赤岳が初冬の陽を浴びて美しい・・・。

空気が澄み渡り、沢の清流の音もシャープに聞こえる。秋の南八ヶ岳林道も素晴らしい・・・。

 行け行け〜っ!

 すい込まれそうな青空!実にいい気持ち!最高のトレイルである。

 すると20k。この10kは1時間18分。ほぼ登りオンリーだからこんなもんか・・・。

 生命の水のところに来たぞ!

 冷たかったケド、手ですくっておいしい水をいただきました。

 約23k地点からの大下りを終えて舗装路に出てきた。ここは野辺山100kではエイドがあるところで印象に残っている。

 しばらく舗装路が続く。UP・DOUNが連続し結構足を使うところである。

 すると30k。この10kは1時間23分、なかなかペースが上がらない。このあとは写真も撮らずにひた走ることにした。

 松原の集落に降り立つと40k。5時間47分もかかって通過。これは遅すぎるかも。第一関門も松原湖は近い。

 第一関門の松原湖。実に危なかった。5時間56分で到着したのだが、関門封鎖まで残り4分弱であった。制限時間などまったく気にもしなかったが、まさか自分がギリギリとは・・・。この後、甘く見すぎていたことを後悔することになる。

 紅葉の松原湖畔にて。ここにはエイドがあり、軽食と飲みものがおいてあり大休止とした。(ホントは休んでる場合ではなかったのだが・・・。)

 松原湖のエイドを出発するといきなり急坂に突入。9kで高度約600mを登るきついきつい坂の始まりである。もはや歩き通すしかない。

 道端のオフロードを延々と登ってゆく。野辺山100kではこの道は下りに使われており、すぐ右手に広がる小海リエックス・リゾートのあたりが40k地点。

 やっと登りが終わり、標高約1700mくらいの地点に到達。右手に景色が広がってきた。

 下に小海リエックス・リゾートが見える。あのシャトレーゼが経営するゴルフ場である。冬はスキー場となり、今進んでいるロードの上をリフトのロープが通過していた。

 すると50k通過。通過時点で7時間43分もかかるが、倍にしても15時間26分。ここまでかなり体力を温存しているし、制限時間が17時間なので大丈夫と思っていた。(実はレース中、総距離を100kと思い込んでいた。実際には約108〜9k。もうこの時点でかなり完走は厳しい状況であった。)

 なだらかに登っていくと白樺林が広がってきた。

 480号線と299号線の分岐に近い、ふるさとの森に入ってきたようだ。

 あたりは白樺林。高原の雰囲気を感じるが、陽が陰り寒さが増してくる。

 480号線と別れ299号線へ。八千穂高原を経て佐久を下る通称メルヘン街道といわれる道である。

 八千穂高原スキー場を通過し、八ケ嶺橋という大鉄橋を渡る。

 橋の上から佐久方面を望む。もうたいぶ陽が陰り、日没が近づいている。景色を見れるのもアトわずか・・・。

 橋を渡り少し行くと見えてきた、待ちに待った八千穂レイクのデポジット・エイド。

 ここに着替えがおいてある。

 スムーズに出てきた。

 ありがとうございます!この時気温はすでにマイナス。あまりの寒さに着替えるどころかデポジットした着替えをすべて重ね着したのでありました。こんなに長時間マイナスあるいはマイナスに近い気温で超長距離を走ったことはない。ここで持参した「おにぎり」を食ったがカチカチ。まさに「修行」(笑)。

 OSJ主催の大会は初参加であるが、無料でいただけたのはこの「あたたかい麦茶」のみ。食糧はすべて持参するしかないレースです(苦笑)。

 完走ギリギリのペースであるとは知らず20分も休憩して出発。いよいよ陽が落ちてきた。

 暗くなってきた。情けないが60k到達前に日没となりそうである。

 日没とほぼ同時に60kのエイドに到着、9時間30分経過。制限時間17時間まであと7時間30分、残り40k(と思い込んでいるが実際は49k) で体力も余裕、ということで完走は楽勝!とこの時点では思い込んでいた。

 寒いげど全然元気。このエイドから森の中のトレイルに入るのであるが、ここから初めてライトを点灯した。

 後は真っ暗闇で写真は撮れず。60kからは6kで高度約300m下り、そこから高度約1000mを稼ぎ大河原峠に達する最大の登り。その中間点の70kを11時間30分で通過。制限時間残り5時間30分で残り30k(と思い込んでいるが実際は39k)。ここでも「いける!」と確信していた。

 ところが70kからの登りが長く大河原峠へナカナカ到着しない。休憩もせず、カチカチに固くなった凍りそうな「おにぎり」を無理やり胃袋に放り込みながら頑張った。そして到着。休憩を終わるころに「ここ何キロですか〜?」と聞くと「70kです!」。「・・・、え〜!」バカナ!ずいぶん手前に過ぎたぞ!「ついでに女神湖までは?」と聞くと14kという。バカナ! 頭が混乱する・・・。時計を確認すると13時間20分を過ぎたところ。バカナ!70k通過からここまで2時間もかかったのか!(本当にそうだった)それでここが70K?バカナ!

今、21時20分、女神湖は第二関門で22時までに通過しないとOUT。あと14k(これは後から確認したら本当だった。つまり大河原峠は78k地点であった)で関門時間まで残り40分、茫然自失・・・。ここで敗退が決まった。 気温はマイナス6度、こんなところでリタイアは嫌だ!ということで14k先の関門というゴールに変わってしまった女神湖にひとり向かった。茫然としながら闇夜をひとり突き進み、最後の下り、白樺高原スキー場の誰一人いないゲレンデを下る。降りればゴールになってしまった女神湖。暗くて湖面は見えない・・・。

 女神湖に降り立つと90k。実に15時間4分が経過していた。ここから湖を約一周すると女神湖の関門。もう気力もまったくなくトボトボ歩きながら真っ暗な湖畔を回った。

 女神湖関門へゴール。というか失格。苦節15時間26分の距離と寒さとの戦いが終わった。これで2度目のDNF。今回は時間切れという情けない結果。体力も十分に残っていたのでさらに情けない。これもレース説明会にも行かず、いいかげんにしかコースを確認しなかった罰。来年はきちんと真面目にコースを分析し、必ずリベンジすることを誓ったのでありました。それにして も完走率29%というのは凄すぎる結果だ(笑)。「あ〜、寒かった」



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