記録 18:08:16 936位/1725人中 完走率79.9%(1725/2158)
ラップ&スプリット | |||
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10K | 1:54:03 | - | |
20K | 1:48:10 | 3:42:13 | |
30K | 2:53:43 | 6:35:56 | |
40K | 2:41:06 | 9:17:02 | |
50K | 3:30:43 | 12:47:45 | |
60K | 3:02:28 | 15:50:13 | |
70K | 2:08:56 | 17:59:09 | |
71.5K | 9:07 | 18:08:16 |
2011年、6月1日、遂にエントリーしてしまった・・・。
現在、1年に3回100kマラソンを走ることを自分に課している。2011年の今年は4月に「奥熊野100k」を消化。6月には「隠岐の島100k」をエントリー。「あと1レースどこにしようかな〜、9月か10月だな〜。」っと、探していると・・・。
10月22日開催の「日本山岳耐久レース:ハセツネ24h」が目に止まった。距離71.5k・・・。
「う〜む、ちょうどいい距離だな。」 な〜んて、思った。
「100kでるよりはカナリ楽であろうな〜。」な〜んて、思った。
2年連続出場している名古屋のランニング&酒飲みお友達のどらんくと〜ちゃんが「師匠来年は出ましょうよ!」と言ってたのも思い出した・・・。
よ〜し!100kの代わりに「ハセツネ」に出場しよう!ランナーとして一度は走らんといかんレースだし!
これが間違いの始まりだった(笑)。そもそも「夜走る」ということに違和感と強烈な拒絶感を抱いていたので、常に「出場」という決断ができなかったレースなのである。「100kより楽そう」という甘い推測で出場を決意するとは・・・。
ということでエントリー開始の6月1日、9時45分にパソコンの前に座り込みエントリー体制に入る。なにしろ午前中、いや11時頃にはあっというまに満員となりエントリー終了となるそうだ。で、無事・・・
エントリーしてしまった・・・。
あれから早くも5か月近くが経過。「隠岐の島100k」は苦しみながらも無事完走。2週間前には、フルマラソンのシーズン第一戦「新潟シティーマラソン」をマズマズのタイムで完走。そして・・・
10月22日、「ハセツネ」が遂に来てしまった・・・。
あまりの長さに地獄を見たレースリポートを是非ご覧ください(笑)。
10月22日、午前10時59分、JR武蔵五日市駅に降り立つ。一昨年と昨年の2回、ランニング仲間で酒飲み友達の名古屋のどらんくと〜ちゃんの応援で来ているので勝手の知れたところである。
駅のエントランスには出場するランナーの皆さんがごった返している。雨が降っているのでなおさら・・・。
11時11分、スタートゲートのある五日市中学校に到着。雨はシトシト振っている。やだな〜・・・。(早くも消極的な気持・・)
受付会場の五日市会館は中学校の脇にある。トレイル用品のブランドのノボリが開催ムードを盛り上げる・・・。
五日市会館到着!ゴールもココ。このエントランスの屋根の下がゴールゲートになるのである。
早速受付である。50歳の部のブースへ。ゼッケンは50歳台だと5000番〜、40歳台だと4000番〜、と年齢により分けている。ちなみにゼッケンの提示(ゼッケンは先に送られてくる)と同時に「山岳保険証」の提示が求められる。
いや〜、参った。着替え会場の中学校の体育館はズデに超満員。うろうろしていると、先に着いたと〜ちゃんから連絡があり、スグ隣の小学校の体育館で陣取りしているとな!こちらはまだゆったり。何の案内もなく、誘導員もいないので皆さん困惑しますよね〜・・・。
このレースのために購入した「カリマー」の18リットルのトレランザック。栄養補給系の飲食物は大嫌いなので快速登山の要領でおにぎり2個、パン8個を持って行く。水は3リットルを用意した。
12時23分、スタート37分前。と〜ちゃんとともにスタート会場の中学校に向かう。おおっ!雨が上がっているではないか!
ラッキーなことに雨はあがった。中学校には人人人。エントリーは実に2488名。校庭が一杯になりそう・・・。
と〜ちゃんと気合を入れました!(それにしてもワシ、太いの〜・・・。今だ腹も出ており、体重は70kでござんす。)
大会会長挨拶などがあり・・・。
スタート30分前には、と〜ちゃんに引き入れられ10時間の列に並んだ。昭文社の奥多摩登山MAPでこのコースの標準コースタイムを調べると実に約30時間。快速登山はその65%を基準とするので、快速登山ペースだと19時間半もかかる。10時間以内というのは33%だから、まさに「特急登山」である。
プラカードが移動してスタート位置につく。結構後ろになった。ユキチは目標を16時間とした。と〜ちゃんは11時間以内を狙っている。ハセツネの「サブイレブン」は金字塔であり、トレイルランナーの誇りでもある。
スタート8分前、校庭をぐるりと回るように約2500名のランナーが位置に着いた。圧巻の光景である。
午後1時。まもなくスタート。行ってきます!16時間で仮に完走できたとしてもゴールは朝の5時・・・。
スタートして5分もすると、細いロードを山に登ってゆくのであるが、あまりの人数にキチキチ・・・。
思わぬところで応援してくれる人がいる。感謝!
渋滞発生
大渋滞
最初はどうやら歩くしかない・・・。
さらに細いトレイルに入るとなおさらである。5kくらいまではしょうがない・・・
5kをスギても渋滞は続くが、徐々に走れるようになる。今熊神社を通過し5k地点を越えたところ。頑張ります!(シロのピチピチのアンダーアーマー着たので腹の出がひどいね-笑)
約7.5kの入山峠。ここが標高600mなのでスタートから高度400mも登ってきたことになる。
ここも渋滞。なので、写真撮ってもらった。どうやら雨は止んでくれている。
原因はコレ!トレイルに入る階段で渋滞が発生していたワケ。
10k通過!実に1時間54分もかかる。なんでこんなにかかるのか不思議。非常に、非常に距離が長く感じる。
市道(いっぽち)山への急登で景色が得られた。上空には青空が覗いている。天候は回復しているようだ!
午後3時スギ、雲の上に抜けた!湿り気を含んだ大雲海が広がっている・・・。
おおっ!薄日が差し込んできた・・・。
夕刻の穏やかな陽光が差し込む中、トレイルをゆく。
15kを通過し、醍醐丸が近づく。このころになると渋滞は解消し、自分のペースで走れるようになる。頑張って登っております。すると前方で大勢の人の声が・・・。
醍醐丸にはたくさんの応援してくれる人たちがいた!和田峠から登ってきても1時間はかかるだろうから、御苦労様である。ありがとう!
こちらにも・・・。ありがとう!元気をもらって先を急ぐ。
醍醐丸からは標高約1000mの生藤(しょうとう)山へのトレイルが伸びる。雨は上がり靄が立ち込めるトレイルをゆく。左側は神奈川県相模原市である。いかに広大な範囲を回るコースであるか、お分かりいただけるかと思う。
午後4時を回り、夕刻が近づいてきた・・・。
20k地点の生藤山に到着。実に3時間42分を要してしまった。と、前方が開けて視界が広がっている・・・。
夕日の染まる、美しい雲海が広がっていた。
そして雲海上に富士の雄姿 このレース、最初で最後の絶景であった。
コース上にはこのような明かりが点灯する道標がいくつも設けられている。
第一関門 22.66kの浅間峠への下りで日が暮れ、遂に真っ暗闇となった。当初、日が暮れる前に30kくらいは到達するだろうと思っていたが、20kがやっとだった。
真っ暗闇の中のラン。「全然、楽しくない!なんなんだ、このレースは?一刻も早く終わりたい・・・。」始まったバカリなのにこんな気持ち。でもモハヤ進むしかありません。まさにこのレースは修行、いや苦行であることを実感。出場したことを大後悔したのでありました。
苦行を続けながら、ホボ中間点の36.32k地点である三頭(みとう)山(1531m)に到達。日本300名山なので登頂写真を撮った。午後9時ちかく、すでに8時間を経過。TOPの選手はもうゴールしていると思うと驚くしかない。
三頭山からは高度400mに及ぶ大下り。暗闇の下りは大変怖い。下り切り40kを通過し月夜見山の第二関門に向かう。モウスグだ!
42.09k地点、月夜見山第二駐車場の第二関門に到着。ここはエイドステーションにもなっている。
あと約30k。
頑張るゾウ!
ハセツネには「月夜見の壁」があるという。ここで「もう止めろ辞めろ」と悪魔が囁くのだそうだ。でももう苦行にも慣れ、「何が何でも完走する」という根性が体内で湧き上がっている。なので、悪魔は囁かなかった。
このコースはスタートから後半の55kまで水場がない。なので、当初から2〜3ルットルの水は絶対必要。ここで1.5リットル配給してもらえる。実際、ユキチも3リットルほとんど飲んでしまっていた。
さあ、再スタートである。悪魔の囁きもなくまた暗闇のトレイルに突入した。
暗闇の中を突き進み、眠くなってくると、まるで夢の中で走っているかのような錯覚を覚える。途中、猛烈な睡魔が襲ってきて、夢遊病者のようになってしまい危険だったので、30分くらい2度、尾根上の熊笹の滑り込んで仮眠した。
3回大転倒したがケガなし。53.71k地点の大岳(おおたけ)山(1267m)に到達。日本200名山である。残り約20k弱であるが、ここからは下りオンリー。下山開始である。
午前5時前、60.55k地点の日の出山(902m)に到達。すでに目標の16時間が経過していた。山頂からは東京の夜景が綺麗に見えた。
日の出山山頂を出発する。最後の10kは金毘羅尾根を下ってゆく。最後の気力を振り絞り
トレイルIN!
いよいよ夜明けも近い・・・。
午前5時40分スギ、ようやくあたりが明るくなり始めた。道標のライトの点滅はまだ続いている。
夜が明けた〜・・・。
やっと暗闇から解放された。久しぶりに手に入れた景色に感動する。勝峰山へ続く山並みが実にすがすがしく感じられた・・・。
他のランナーの皆さんも景色を見ながら下ってゆく。
標高が下がるほどに靄がかかってきた・・・。
朝靄のトレイルをゆく・・・。
あと2k。カウントダウン開始!
ゴールが近づくと元気が出てきた。快調に下ってゆく。
おおっ!遂に武蔵五日市の市街地が眼下に現れた!
あと1K!もうすぐ終わる・・・。
山を下りて、遂に里に出た。
ゴール直前の力走。やっと終わる。
終わったあ〜っ!
ぷはあ〜っ、長かった・・・・・・。
も〜疲れた。グッタリ。
でもヤッタぜ!「ハセツネ」完走果たしたゼ!
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気を取り直して、完走証と完走記念Tシャツを頂き記念撮影。
これで「富士登山競争」「立山登山マラニック」「ハセツネ」と変態トレイルレースの3巨頭を制覇。しばらくは100kに専念します(笑)
戦い終わって。新トレランシューズ、モントレイル「バットロック」はドロドロ。18時間一緒に戦ったチップくん、ありがとね〜、さよなら!
脹脛までドロが跳ね上がりドロドロ。靴下も終わったな・・・。
3回大転倒して手袋も終わった。トレラン専用のは5000円もしてアホらしくて買わなかった。代わりに200円の掃除用のやつで戦った。これで十分ですよ!
午前7時スギ、中学校の校庭の上空には秋の日差しが柔らかく照りつけておりました。無事完走させていただき、ありがとうございました!おそらくもう出場することはないでしょう。あ〜、しんどかった(笑)。
ゴール後、と〜ちゃんと合流。9時開店のスーパー銭湯が拝島にあるので、早速会場を後にし、ひと風呂浴びた。その後、前々から気になっていた石川酒造へ。石川酒造さんは、手作りの清酒「多満自慢」が売りの酒造。広い敷地に伝統を感じさせる立派な酒蔵。ナント、ビール工場もあって、こちらの地ビールを作っています。
感動したのはラガービールのみならず「エールビール」も作っていたこと!
これがそれ!ペールエールビール:609円。明治20年に、この西多摩で造られていた地ビールを、今によみがえらせた逸品。その名も「多摩の恵」。自社の地下天然水で仕込んだ、ろ過も加熱処理もしていない自然派志向のビールです。本当に「おいしい」地ビールでした!
酒蔵の一番奥に「福生ビール小屋」があります
ガーデンテラスになっていて、実にいい雰囲気。ビールやワインを飲みながらおいしいイタリアンを戴くことができます。お値段ももちろんリーズナブル!
と〜ちゃんと黒ビールで乾杯!2日間ありがとうございました!
ちなみに、と〜ちゃんは13時間5秒でゴール。凄いな〜っ!来年も11時間切り目指して出場するそうな。「師匠もまた出たくなりますよ!」だって。
バカナ!でも、家に帰ったら悔しくなって地図を眺めてる自分がいた(笑)これにて報告終わります。