南峰の頭を超えるともう頂上はスグそこ。あの2つ並んだ奥のピークが山頂だ。
奥穂高岳山頂(3190m)。快速登山では3度目の登頂だ。上高地から5時間40分を要し、午前11時41分に登頂できた。全盛期はワズカ3時間56分と4時間を切って登頂していたので走力の衰えは大変なものがある・・・。
山頂より岳沢を見下ろす。遙か高度1010m下に岳沢の紅葉が広がっていた・・・。
前穂では快晴360度の展望であったが、肝心のオクホの山頂ではガスで視界が効く方角が限られた。ジャンダルムは良く見えた。ジャンダルムとはフランス語で「警官」の意味。山岳用語では尾根上の通行の邪魔をする岩の意であるが、スイスアルプスの名峰アイガーにある垂直の絶壁の名の通称でもある。
あとは屏風の頭越しに常念岳が良く見えた。そして山頂の岩陰で水を飲んで常念岳を眺めながらしばし休息を取っていると、「なんだあれは~っ!」反対側で大きな声が上がった。
午前11時53分、山頂に着いて約12分後のことであった。雲海を突きぬけてドス黒い横長の巨大な噴煙が高く吹き上げているではないか!「御嶽の噴火だ!」と誰かが叫んだ。しばし呆然として噴煙を眺めていた。亡くなった皆さんのご冥福をお祈りいたします。
大噴火のショックを受け、大惨事になっていないことを祈りながら沈痛な思いで穂高岳山荘に下山開始。ここで自分の「足」が死んでいることに気が付く。バネが全然なく、下ると太ももの前面が痛くて下れない。ゆ~くりと下降するしかなかった。
穂高岳山荘(標高2983m)に到着。テラスにどっかりとしゃがみ込む。
涸沢カールを見下ろしながらパンを頬張る。この「足」では残念だが涸沢岳から北穂高岳を経由して進むことは無理だ。やはり143k走からわずか2週間ではここまでで限界だった・・・。
北穂を諦め、ザイテングラードで涸沢に降りよう。
ザイテングラードの下部からは至福の紅葉が広がっている。楽しみにしながらゆっくりゆっくり痛む「足」を引きずり下っていったのでありました。(つづく)
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御嶽山噴火で亡くなった方々へ心からご冥福をお祈りいたします。
ユキチさんのブログはいつもすごくて感動をもらい私も頑張らなくては!
と思ってしまいます。
穂高連峰とてもきれいですね^^
私もいつかは絶対登りたいと思いました。
その為には今しっかりと走り込み!練習しなくっちゃ←気持ちだけf^^;