RUNNING FOREVER 心は永遠にサブスリー 出場レース 結果報告

10.みたけ山山岳マラソン (東京都) 12月9日(日)

   15K 記録 2:03:12   585位/932人中   

天候 快晴 気温6〜12.8℃ 

コースマップ


 完 走 記

プロローグ

 2007年最終戦は山岳系で締めくくることにしました。今回は記録を狙う、とか順位を狙うとかは無縁のレース。まさにマラニック気分でものすごく楽しんで走ってきました。
 御岳山は始めて行ったのですが、その霊山としてのリンとした威厳と歴史を大いに感じました。初詣に是非一度は行ってみたいところです。山頂の本殿から眺める関東平野は素晴らしく、ここから初日の出を見たらその年はとても良い年になりそうです。
 今回レースでは、このHPのために気合を入れて写真をとってきました。すべてビジュアルに報告いたしま〜す。どうぞお楽しみください!

 

 立川駅で青梅線に乗り換える。眠い目をこすりながらAM6:39分発の展望電車「四季彩」に乗車する。この電車は青梅←→奥多摩間を毎週土曜、休日に運転する臨時列車である。もちろん全席自由席で料金無料。

 さすが展望電車で窓が大きい。多摩川側(奥多摩に向かって左側)がボックス席、反対側はベンチシートという変則的なシート配置になっている。非常に特徴的なのは、御覧のようにボックス席にこのような低い荷台が着いているコト。ここにお弁当やビールを置いて景色を楽しみながら飲み食いもできる。ナカナカの車両である。
 約50分で御岳駅に到着。ハイキングの中高年のグループやランナーなどで電車は満員であった。この駅でレースに参加する大勢のランナーが降りた。御岳駅はさすが霊山「御嶽山」の玄関口の駅であった。駅舎が神明造り風で威厳を感じる。

 ここからケーブルカーの駅までバスに乗る。バス停は駅前だが、あっという間にランナーの列が出来た。
   約10分程でケーブルカーのバス停に到着。ここから4分程歩いて駅まで行く。
   お〜!ケーブルカーの駅「滝本駅」が見えてきた。奥多摩の山は雲取山をはじめ結構登ったが、御岳山には初めて来たので、見るものすべてが新鮮である。
   ケーブルカーが発車してゆく。ケーブルカーといえば「平行四辺形」。横から登ってゆくのを観ているとそのことがよ〜くワカル。車両にケーブル(ロープ)をつなげて、山頂の巻き上げ機で引き上げる仕組みになっている。
   駅舎を通り抜け、選手受付に到着。ここでゼッケン、景品のトレーナーが渡される。 

 ケーブルカー駅の駐車場が大会会場となっているのである。
   ケーブルカーの駅はこのような山間の民家の上にある。ここは標高約400mの地点。天候は快晴で最高だが、日が当たらないとかなり寒い・・・。う〜、寒む!

 これは初体験である。選手更衣室がバスの中に設置されていた。寒いのでこれは助かるのではなかろ〜か?もっともユキチは利用しなかったが・・・。
   今回のイデタチ。初めて長袖で出場だ。寒いのもあるが、今日はマラニック気分で出場し、無事完走を目指すとともに、このHPのための撮影を行うのである。
   9時より3人のお姉さんのインストラクターのリードで、エアロビックの準備運動が約20分間行われた。寒いのでエントリーした約900名ホボ全員が参加!盛り上がったよ〜ん!これでやっとポカポカしてきた。
   ゴールが山頂なので手荷物は山頂付近の宿坊に運ばれる。このように各自に宿坊の名前が入った荷札が配られ、各自で手荷物ににくくりつける。ちなみにユキチは「山香荘」さんが当たった。そして・・・。
   会場の脇に各宿坊の軽トラックが待機しているのだが、自分の荷物は、当たった宿坊のところに持っていって預けるのである。分かりやすいように大きな字で軽トラックのドア、フロントガラスに名前とゼッケンNOが表示がされている。
   今回出場のレナウンACの皆さんと仲間達。総勢6名のチャレンジャーである。御覧のようにゼッケンの色が「赤」と「ブルー」の2種類ある。赤のゼッケンの選手が先にスタートし、その10分後にブルーのゼッケンの選手がスタートするという仕組みになっている。
   赤のゼッケングループの約450名がスタート後、残りの「約450名がスタート位置に着く。表参道の鳥居がスタート地点だ。しかしこんな傾斜のきついスタート地点は始めてである。

 スタートの合図はこの太鼓を打ち鳴らして行う。「なんで太鼓なんですか〜?」って聞いてみた。そしたら「第1回大会のときピストルを忘れてしまい、急遽太鼓を使用したんだ。」だそうです。
   とりあえず、習性で先頭に陣取る。(でも今回は飛ばさずジャマになるだけなので、スルスル後方に下がりスタートした。)
   9:50分、太鼓が打ち鳴らされ一斉にスタート!山頂の武蔵御嶽神社への表参道を駆け上がる。非常に傾斜がキツク、くるしい!足がバカになるまでは辛い・・・。

 参道はかなり狭いので、ランナーが溢れんバカリである。撮影も大変・・・。

 皆さん、ガンガン登ってゆく!一気に汗が噴出してくる!それにしても流石だ。この急坂の中、皆さんナカナカ歩き出さない。走り続けている。このような山岳マラソンに出場するランナーの皆さんはやはりツワモノである。ズギ林の中に朝日が入り始めた・・・。
   ケーブルカーの軌道の沿って、標高で500mをつづら折に一気に登ってゆく。この地点で3分の2程度消化した感じだ。この表参道は正確には「東京都道201号線」というのだそうだ・・・。
   ケーブルカーの駅のある台地への最後の登り。上から見ると、まさに豪快な「つづら折」である。一気に5Kで標高で500m駆け上る、苦しく、辛い登りはもうスグ終わる・・・。
   一気の登りを終え、鳥居をくぐり、久しぶりに平坦な参道に変わる。もうすぐケーブルカーの駅に到達する。
   ケーブルカー駅前。ここは5K地点であり、第1給水所が設置されている。ここからはいよいよトレイルランが始まるハズだ。

 お〜っ!始まった!気持ちのよいトレイルだ・・・。高塚山まで尾根道を走ってゆく。
   高塚山分岐。向かって右のトレイルへ入り、高塚山をぐるりと回って左のトレイルより戻ってくる。先行する赤色のゼッケンのランナーがすれ違ってゆく。

 快晴の空の下、高塚山までの尾根を走ってゆく。日が照り付けポカポカして気持ちい〜い・・・。最高!
   ぐ〜と回り込み、高塚山までの最後の登りに入る。
   高塚山山頂(920m)到達。バックに奥多摩の山々の山並みがクリヤーに見える。
   山頂周辺。森林限界を越えていないため、スギ林が林立し視界は開けていない。チョット残念である・・・。

 高塚山を通過し、折り返してゆく。山頂からは、なだらかな尾根にトレイルが付いている。

 こんな感じの気持ちのよいトレイルが続く・・・。紅葉で落葉した葉がクッションになり、ソフトに走れる。
   御嶽神社を目指し走ってゆくと、神社周辺を取り巻く門前町の集落に入ってゆく。こんな標高900mの山の上に門前町が形成されているのには驚く。ず〜と山の中を走ると思っていたので唖然とする・・・。でも声援をいただき元気になれるヨ!

 表参道にもどり、町の中の坂を神社までひたすら登ってゆく。

 きびしい登りが続くが、観光客の皆さんをたくさん歩いており、声援を送ってくれ助かる。もうすぐ神社だ!

 坂を登りきり、神社前の参道の出店、商店街を抜け、遂に武蔵御嶽神社の門前に到達する。ふ〜っ・・・。

 ここが8km地点。第2給水所がある。あの鳥居をくぐり登ってゆくと赤い建物がある。あれが随神門と思われる。あそこからさらに250段の階段を登りきると山頂へと到達し、本殿がある。
   随神門まで登り、山頂へは行かず左に折れ、山すそのトレイルをロックガーデンを目指し走って行く。御岳山の山すそを右に回りこんで行く感じだ。

 木漏れ日のこぼれるトレイルを行く。

 トレイルをなだらかに下り、ラスト5K地点に到達。ここからロックガーデンと呼ばれる沢を登ってゆく。
   さあっ、一転して登りが始まった!今回のコースの最高峰である標高1084mの鍋割山(なべわりやま)を目指し、沢沿いに詰めて登ってゆくワケだ。
   沢沿いを縫うようにして作られてる散策路は、自然の石を上手に使い作られている。苔むした岩肌の緑が水面に映り、見事な日本庭園的なゾーンになっている。
   この散策路は広葉樹に囲まれているようだ・・・。う〜むっ、今は落葉してしまったが、ここの紅葉はきっと素晴らしいに違いない。誘導員の方がいたのでスカサズ写真を撮ってもらった。ラッキーのVサイン!

 お〜っ、いよいよ沢が詰まってきた・・・。そうすると・・・
   やはり滝があった。綾広(あやひろ)の滝である。落差が10mあり、武蔵御嶽神社の滝行に使用されている。この滝に打たれたい方は、宿坊が行う滝行に参加されたし。

 急坂を登りきり、上からロックガーデンを俯瞰する。

 ラスト4K地点。最後の給水地点である。しっかり給水して前進する。

 いよいよ鍋割山への本格的な登りが始まった。皆トボトボと歩いて登ってゆく。流石にバテテいるようだ。ユキチは遊びながら来ているので全然余裕。駆け上ってゆく。女性ランナーから声がかかる。「私の手を持って引っ張り上げて〜!」・・・。

 急坂が続く、もうすぐ尾根に到達しそうだ。皆さん、カンバレ!
   道標があった。尾根というか峠に到達だ。これからは右に進路を取り、鍋割山まで気持ちのよい尾根伝いのトレイルを進むことになる。
   快調に鍋割山を目指し走る。

 小刻みなUP・DOWNを繰り返しながら、鍋割山への尾根沿いのトレイルを進む。標高的にはコース場最高地帯を走っているハズだが、相変わらず視界はホトンド効かない。残念・・・。
   鍋割山(標高1084m)コース最高地点に到達!ここからは下りオンリーである。標高で約155m下の御岳山を目指すのである。
   うおっ〜、早くも始まった。急な下り坂で「追い越し禁止」の指示がボードで示された。

 標高で約150mの下りとはいえ一気に下っているので急峻である。抜くのが禁止なのであっという間に渋滞が発生する。
   下りきると、御岳山へ向かう平坦なトレイルへ出る。もう少しでゴールだ!皆さん元気に走ってゆく。
   残り1Kを切る。この時点で2時間を経過してしまう。チョットと遊びスギかのう?・・・。まっ、いいか・・・。快調に駆け上ってゆく。

 表参道に復帰する。あとは250段の石段を登り詰め、ゴールのある山頂の神社を目指すのみ。
   おおっ、山頂部の宝物殿が見えてきたぞ!もう少し!
   あった!ゴールだ!あと約10段登れば到達じゃ〜!
   やった!ゴ〜ル!記録は2時間3分12秒。順位は585位。コースも変化に富み面白かったし、非常に楽しいトレイルランを行うことが出来た。ありがとうございます。(参加した6人の仲間の中では最下位に沈んじゃったケドネ!ハハハハ・・・。)
   山頂(標高929m)に建つ「武蔵御嶽神社」本殿前にて。第10代崇神天皇の時代、なんと紀元前90年の昔に創建され、本殿は「神明造り」で徳川幕府により造営された。入り口の随神門より250段の石段を登りきった者だけがたどり着くことができる。
   古くから山岳信仰の霊山であった御岳山、その山頂の本殿より眺める関東平野は格別の眺めである。元旦には大勢の人がここで初日の出を楽しむのであろう・・・。
   ゴール後は荷物を宿坊まで取りに行く。宿坊とは、本来修行中の僧侶のみが宿泊する施設であった。しかし平安時代より、寺社参詣の普及により貴族、武士、さらには一般の参詣客も宿泊をさせるようになり今日に至っている。御岳山には現在も30あまりの宿坊がある。そのひとつ「山香荘」さんに着いた。お〜っ!格調高いエントランスである。
   「山香荘」の玄関。この宿坊の売りは、窓から関東平野を一望できるメインダイニングがあること。そして、自慢の古代檜風呂と大理石風呂がある。今回は古代檜風呂に入浴させていただいた。
   山香荘を出て、ケーブルカーの駅へと続く参道を歩いてゆくと、瓦葺の見事な建物があった。これも宿坊かな?・・・。振り返り周囲を見渡すと、神社周辺のこのあたりは、やはり特異な空間である。こんな山の中に門前町の集落があることがそう思わせるのである。
   帰りはケーブルカーに乗り下山する。ここ御嶽駅は標高831m。下の滝本駅は標高408m。標高差423m、距離1107mをわずか6分で結んでいる。下山後、6名全員で立川まで出てグランデュオの6階の横浜中華街に行く。おいしい中華料理とビール、紹興酒で大いに盛り上がる。あ〜、楽しかった。大満足の1日であった。
   参加賞のトレーナー。非常に質の良いトレーナーだ!この大会の参加費は4000円であるが、宿坊の入浴代が無料、帰りのケーブルカーが無料、そして高品質のトレーナーがもらえる。コスト的にも大変満足感のある大会であった。

 

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